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4.2 通信処理部プログラムの試作
4.2.1 概要
本年度は、OSI参照モデルの第3層(ネットワーク層)の最下位に位置するサブネットワーク・アクセス・プロトコル(SNAcP)の試作を実施した。
下位層には、平成6年度試作のMAC処理及びDLS処理、また平成7年度試作のLME処理を流用(一部改修)し、その上位層のサブネットワーク層としてパケット・レベル・プロトコル処理を追加することにより、VDLに具備すべき通信プロトコルを評価することとした。
本年度の試作もこれまでと同様に、市販品を利用することにより作業効率を高めることとし、以下の開発環境のもとで試作設計及び評価を実施した。
・汎用コンピュータ(CPU):80486DX/66MHz(以上)
・シリアル・インタフェース・ボード(V.24準拠)(インタフェース社製)
・オペレーティング・システム(OS):MS−DOS(Ver.6.2)(マイクロソフト社製)
・開発言語 C言語及びアセンブラ(マイクロソフト社製)
・コンパイラ MS−C(Ver.5.1)(マイクロソフト社製)
・組み込みエディタ Multi Screen Editor−RED2(ライフボート社製)
本年度は、ハンドオフにおけるデータ及びコネクションの連続性とその手順を評価するために、2つの地上局を汎用コンピュータ(PC)1台で模擬し、それに1機の航空機を模擬した1台のPCを対向で連接する構成とし試作を実施した。
また、前年度までの試作部位に対しては、ドラフトSARPsの改訂に伴い、以下に示す追加及び機能変更を実施した。
(1)データリンク・サービス(DLS)に係わる改修
・再送信要求に使用するREJフレームを、個別フレーム指定型のマルチセレクティブ・リジェクト・フレーム(SREJ)に変更
(2)リンク管理エンティティ(LME)に係わる改修
・地上要請の一斉同報ハンドオフ機能の追加
・XIDパラメータにリンク・コネクション拒絶の原因コードを追加
・XIDパラメータに航空機及び地上局の位置情報を追加
本年度の通信処理部プログラムの構成図を図4.2.1に示す。

 

 

 

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